医療者向け住宅イベントin島根
地域おこし協力隊着任してから初めての自主企画として、「医療者向け住宅イベントin島根」を開催しました。
本イベントは、古民家オフィスみらいとを活用した起業イベントとして企画し、講師兼共催として株式会社HAPROTの代表満元さん(通称:ヨシロー)と実施しました。
イベントの開催経緯や当日の様子についてご紹介します。
📌イベント概要
医療者向け住宅イベントは、ヨシローさんが広島県で開催しており私自身も参加した経験があります。お話する中で、全国展開を目指していると伺い、「ぜひ島根県で開催しませんか」とお声かけさせていただきました。
ヨシローさんは、作業療法士の視点と経験を活かし、「ケガをしない家づくり」のアドバイザーとして起業し、工務店やハウスメーカーなど住宅業界へ携わっています。イベントは1泊2日で開催し、ヨシローさんが起業した事例や、事業内容についてお話いただきました。またヨシローさんの顧問先である松江市のコザワホームの小沢さんをお招きし講演を行なっていただきました。
ヨシローさんの著書:「作業療法士が伝えたいケガをしない家づくり」
【参加者】
山口県 2名(理学療法士・作業療法士)
兵庫県 1名(作業療法士)
島根リハビリテーション学院理学療法学科3年生 1名
📌奥出雲町のまち歩き〜1日目〜
三沢地区にて三澤神社→ともにマーケット→金吉屋→SLOW HOUSE@okuizumo→みらいと奥出雲
横田地区にてゆかり庵→松葉屋
「古民家オフィスみらいと奥出雲」で集合し、三澤神社やともにマーケットを中心に散策しました。マーケットで店番をしていたみざわ出身のゆかりさんとお話し、ともにの活動について紹介しました。高齢者サロンや移動販売など、地域の暮らしを守る活動に興味を持っていただきました。
その後は、社務所をお蕎麦屋にした「ゆかり庵」でお昼ご飯を食べました。十割蕎麦や割子そばはみなさん初めてだったので喜んでいただけたようです。涼しい風が入り、美味しい蕎麦の香りと艶々の仁多米おにぎりに大満足でした。
食後には松葉屋さんで噂の生ドラを買い、デザートタイムをしました。お腹がいっぱいでも食べれてしまう美味しさです。
みざわに戻ってからは、島根リハビリテーション学院の学生も加わり、オクリノ不動産の糸賀さんにリノベーション物件の金吉屋を見学させていただきました。バリアフリーの考え方についてもお話し、構造の工夫と周りの方がどのように声掛けして段差に注意するかなど意見交換が繰り広げられました。
参加者の方に宿泊いただくゲストハウスSLOW HOUSE@okuizumoも見学していただきました。1年間かけてセルフリノベーションし、昭和時代に建てられた家の特徴や耐震・耐熱に関して工夫したことなどをお伝えしました。
📌講義
午後は「みらいと奥出雲」にて、講義とワークショップが行われました。コザワホームの小沢さんより、住宅の見方や耐熱・耐震・通気性・省エネなどについて学びました。コザワホームさんが大切にしている「紹介制」や住む方の生活や想いをカタチにするために丁寧な取り組みをされていることが伝わりました。
実際に実験道具を持ってきていただき、素材による結露の違いを見ることができました。学生にもわかりやすく、原理や目的についてもご説明いただきあっという間に時間が過ぎていました。
続いては株式会社HAPROTのヨシローさんより、起業の経緯やなぜ作業療法士が住宅業界へ飛び込んだのかについて講演いただきました。作業療法士が工務店に勤務することはこれまでも事例がありますが、アドバイザーとして介入することは前例がない中での挑戦だとお話しされていました。
ヨシローさんは作業療法士として病院で多くの患者さんと関わっていたことから、家での転倒により大きな怪我をして生活が一変する方をたくさん目の当たりにしてきたといいます。現場で課題を強く感じたことから、現在は住宅業界に飛び込み、耐震・耐熱・省エネに加えて、生活の安全性や年齢・身体の変化に対応し住み続けられる家かどうかを判断する基準として「安全持続性能」を提唱されています。ヨシローさんの顧問先の工務店では、安全持続性能を取り入れた家づくりをされており、コザワホームさんもその1社です。
ヨシローさんが家づくりに関わった物件の写真はこちらの記事よりご参照ください。
※編集長のやすDが執筆した記事です。
講演の後はグループに分かれて、小沢さん、ヨシローさんとの座談をしながらキャリアの相談や住宅業界についてお話されました。話が尽きることなく、盛り上がった様子でした。
夜はまいもんや味奈里で懇親会をして、どじょうの踊り食いや奥出雲らしいご飯にとても喜んでいただきました。ちょっとディープなスナックで二次会をして1日目が終了しました。
📌住宅見学〜2日目〜
2日目は出雲市でコザワホームさんが建てられた物件を2件見学させていただきました。1件はすでにお住まいのお家にお邪魔させていただいたため、生活している状態を見ることができました。活用方法や実際に住んでからの感想も聞けてとても学びになりました。工夫されている場所や、細かい配慮に加え、安全持続性能の評価箇所についても知ることができました。
最後はスターバックスでお茶をしながら振り返りをし、無事に2日間のイベントが終了しました。参加者の方々からは研修だけでなく奥出雲のことを知ったり、美味しいご飯をたくさん食べれてよかったと感想をいただきました。
📌まとめ
初めての自主企画でしたが、みなさんのおかげでスムーズに進めることができました。これからも、みらいと奥出雲を拠点に様々な起業イベントや交流会などを開催していきたいです。
改めて、ご参加いただいた皆さんありがとうございました。
地域おこし協力隊、リハビリ専門職はどちらも数が急増しています。私自身が、理学療法士であり地域おこし協力隊になったからこそできることを探していきたいです。まずは医療職の方々が、少しでも奥出雲と出会うきっかけやそこからやりたいことを掛け合わせた起業が生まれるように活動していきます。
今回泊まっていただいたのは、奥出雲町みざわ地区のゲストハウスです。
9月29日にグランドオープンするので奥出雲へ来られる際にはぜひご利用ください!
SLOW HOUSE@okuizumo